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アンチエイジング

    所属部署 システム・イノベーションクラスタ
    氏名:松本洋人

    今なぜ、「アンチエイジング」なのか

    増加を続ける医療費の対策として、またQOL(Quality of Life)向上のため、「各個人が、自分の健康は自分で管理する自覚をもつこと」が重要となっています。「病気になってから治療する」だけでなく、「病気を未然に予防する」さらには「健康を増進し、維持する」という考え方です。医療の世界でも、「予防医療」に重点が置かれつつありますし、関連するキーワードとして「未病」や「長寿医療」、「代替医療」、健康教育としての「エンパワメント」、根拠に基づく健康増進を目指す「EBH(Evidence Based Healthcare)」、生活習慣病の引き金となる「メタボリックシンドローム」など多く見受けられるようになりました。「アンチエイジング」もそのような医学関連キーワードの一つです。

    「アンチエイジング」とは

    WEBで「アンチエイジング」を検索すると、美容整形外科、エステティックサロンなど「美容」に関連する結果が並びますが、日本抗加齢(アンチエイジング)医学会の定義によれば、「究極の予防医学。元気に長寿を享受することを目指す理論的・実践的科学」ということであります。「健康な人のさらなる健康を目指す」とされています。老化の原因については、「遺伝子に異変がおきる」、「細胞機能が低下する」、「フリーラジカルによって体が酸化する」、「免疫力が低下する」、「ホルモンレベルが低下する」など基礎的研究が進んでいるとのことですが、それらの原因にいかに対処していくかということが重要となります。具体的には、サプリメントを含む栄養指導や運動指導、ストレスケアなどが対処法として挙げられます。将来の高齢化社会を迎えるに当たって、さらに注目されていく分野であると思われます。

    「アンチエイジング」にかかわる事業機会 MedicalからHealthcareへ

    さて、「アンチエイジング」のような健康増進・維持、疾病予防の習慣を定着させるためには、幾つかのカギがあると思われます。医師や専門家による指導はもちろんですが、個人が健康管理を継続させるモチベーションが何よりも重要です。そのためには「健康増進が予測されること」と「その時々のフィードバック」が必要となります。今日、そのようなフィードバックは、体重や体脂肪、血圧、胴囲などで行われていますが、より明確に健康増進の効果を測ることのできる技術が求められます。"測る楽しみ"を定着させることがカギであり、そのような技術を提供する事業の発展が望まれます。

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